浜松で演劇をやっています









浜松にあるムナポケという団体で主に作・演出を務めています。年に1回ないし2回、作・演出を務めます。小学生から60代まで、主に大学生から20代・30代が役者として出演する演劇です。おかげさまで静岡県芸術祭賞(最優優秀賞)等を受賞させていただいたこともあります。分かりやすい物語ではなく、演劇でしかできない構成や表現(演出)を使うのが特徴だと思います。よく分からなくても良いと思っています。そもそも、私たちが生きている世界がよく分からないと思うので。「よく分からないけれど、凄い。心が震えた。」という作品を作りたいと、いつも思っています。
また、演劇は素晴らしいですが、あくまで道具だと思うようにしています。道具により関わる人が傷つくことがあってはならない。と考えているからです。それも、私の力不足や至らなさで失敗したり、傷つけて来たであろう人達があって至った考えです。多くの人を巻き込み、振り回してきた責任の大きさを感じながら演劇を続けています。
演劇を初めて30年以上。作・演出を初めて25年
高校時代に演劇を始めました。中学生の頃、私は「りんご」と呼ばれていました。人前に立つと顔を赤くしていたからです。にもかかわらず学校で人前に出る機会が多く、辛くはなかったですが「変えたいな」と思っていました。演劇であれば嫌でも人前に立ち、赤くなることも無くなるだろうと思ったからです。
高校で入った演劇部は男子6人、女子6人の今から考えれば大所帯でした。ただ、特に才能があるわけでもなく、少なくとも男子6人の中では6番目の男でした。演劇は大学生になっても続けました。
大学を卒業し社会人となりました。激務でした。会社を出るのが12時を超えることも多かったですし、入社3年目は年休3日(1年にしっかり休めた日が3日)でした。そういう時代だったと思います。
時間はありませんでした。それでも高校の同級生と団体を作り演劇を始めました。演劇が好き・面白いという気持ちも当然ありますが、「マネージメントを若いうちから経験しておくべき」という考えもありました。当時は、仕事において(特に私が入社した会社において)マネージメント業務ができるのは、どんなに早くても30歳を超えた頃でした。そこまで待っていられない。マネージメント能力も成長したい。と当時思いました。そして、実際に嫌というほどマネージメントを経験できました。1企画で観客1000人以上を達成したこともありました。このマネージメントの経験は、30代になってから総務課長、介護施設の施設長を務めるにあたって繋がっていると思います。
週休3日の原点
ムナポケという団体(立ち上げメンバーであり、現在も共同代表の1人)において大切にしているのが「多数条件付き精鋭」です。劇団をリサーチしてみると、少数精鋭で瞬間的に評価される作品をいくつか作り上げてもメンバーが30代となりうまく行かなくなる・解散することが多いことが分かりました。演劇を熱意を持って続けていても社会やプライベート(家庭)があり、30代になってくると同じ熱量を注げなくなってくるのです。
私は、将来破綻する可能性が高い「少数精鋭」に疑義を感じました。継続的に安定的に続けた方が、自分が納得する作品クオリティに到達する可能性が高いと考えました。今で言うと「持続可能性」を重視しました。結果として考え方の軸においたのが「多数制限付き精鋭」です。「稽古に参加する時間に制限がある」「他にも活動していることがあるが演劇もやってみたい」「一部の仕事だけ手伝いたい」そんな「制限がある、けれども才能豊かな」精鋭を多数集めチームとして機能させることで、安定して継続的に演劇を続けることにしました。
稽古において効率化を追求したり、完全ダブルキャスト(ひとつの役に2人の役者)を採用したり、演劇関係者からはかなり批判されました。県の芸術祭の審査において公式にアイデアを「ゴミ」だと評されたこともありました。しかし現在も家族をはじめ多くの人の協力と理解をいただきながら、無理をしないように注意しつつ演劇を続けることができています。石の上に30年とでも言うのでしょうか、最近は私自身が納得する「観たい」と思える作品を作ることができるようになって来ました。
「多数制限付き精鋭」の考え方は、株式会社週休3日の原点とも言えます。
人は何かしらの制限があります。最適な関わり方(働き方)は個々に異なります。これらを上手く組み合わせて、成果を出す。
最適な関わり方(働き方)だからこそ、最高のパフォーマンスが出せる。
これは株式会社週休3日が信じ掲げる「自分に合った働き方を選べる」社会を目指すことにつながります。
演劇を通じ25年にわたって実証してきて、実際にメリットとデメリットを理解していることは、確実に週休3日の旗を掲げる私の背中を支えてくれています。
若い世代から学ぶ機会として
演劇は道具だと思っています。人間のコミュニケーションツールのひとつです。私は幸せなことに、コミュニケーションツールの演劇を使って、私の子供達と同世代や下の世代など若い世代と接点を持つことができています。
今を生きる若い世代は凄い。そう思います。私が同じ世代の頃と比べてしまうからでしょうか笑…
おかげさまで私は若い世代から学び、仕事にも活かすことができています。
プロフィール(演劇)

永井宏明
ムナポケ https://679.jp 代表のひとり。生成AIを操り「人間とは?」🤔に向き合う演出&劇作家「水」「紙」他|静岡県芸術祭最優秀賞・浜松演劇フェス最優秀賞他受賞|ヒーローズアカデミー 俳優コース 講師|高校演劇部指導員



